コードギアス反逆のルルーシュ第7話「コーネリアを撃て」のあらすじと感想を書いていきたいと思います!
第7話 コーネリアを撃てのあらすじ
サイタマゲットーに潜伏するレジスタンスの残党を掃討する為に、コーネリアは作戦を展開する。シンジュクゲットーの時と似た状態…これは、ゼロを誘い出すためにコーネリアが作った罠だった。罠と分かりつつも、ルルーシュはゼロとして戦いを挑む。自分の道を邪魔する、コーネリアを撃つ為に。ギアスの力を使いたった一人で、ナイトメアを奪取し、ブリタニア軍を撹乱していくルルーシュ。しかしコーネリアは、クロヴィスのようにはいかなかった。
第7話 コーネリアを撃ての感想
冒頭、皇子時代ルルーシュが皇帝シャルルに謁見するシーンから始まります。8年前となっているので、ルルーシュが日本にわたり、スザクと出会い、そして戦争で離れ離れになるまではたった1年の間だったということですね。短いと感じますが、皇子とか、皇位継承権などを関係なく仲良くなれた友達という点で、スザクとの出会いはルルーシュ・ナナリーにとってかけがえの無いものだったのでしょう。
この回でもっとも考えさせられる題材は、アニメ冒頭で皇帝シャルルにくってかかったルルーシュが「弱者に用はない」と言われ呆然とし、弱者を差別し、争わされる弱肉強食のブリタニアの世界。そしてそんな立場にも立てない妹ナナリーへの境遇への怒り。
そして、そんな世界は絶対に認めない!と怒れるルルーシュ。しかし、そんな世界を消し去ってやると言った行動の先には、ルルーシュがブリタニアという国に勝つ必要が出てくるという点。実際にラストでは「ブリタニアに負けない俺の軍を、人を!国を!」と宣言しています。
そして5話でもスザクとルルーシュの両主人公が「弱いことはいけないことだろうか」と各々の信念について考える場面で、「誰かが勝てば戦いは終わる」と自分が勝つ前提で(そりゃそうですが)宣言しています。
弱いことはいけないことでは無い、弱い者が這いつくばる世界ではいけない、そう考えながら、ルルーシュ自身も強き者が手に入れ、自分もそうなって見せるというブリタニア皇帝の考え方に絡め取られているように思えます。
ルルーシュは弱者が諦めなくてはいけない世界を否定しながら、自分は強者になろうとしている道を突き進むことになります。ブリタニアという国を壊さなければ(勝たなければ)いけないわけですから、必然的ではありますが、この矛盾はいつか君を殺すと思うのです。(ロイドさん風)
ナナリーは脚を撃たれ、心の病で目も見えなくなってしまいました。歩くことも出来ず、目も見えない少女というのは、自分では何も出来ない弱き者として絵に描いたように象徴的なものです。ルルーシュのナナリー主義とブリタニア破壊は同義なのでしょうか。それぞれに必要な信念が真逆ですから、この矛盾がいつかルルーシュを苦しめることになるに違いないと思われますね。血は争えない、というC.C.の言葉にも頷けます。
「ブリタニアの破壊と母殺しの犯人を見つけること、お前はどっちが大事なんだ?」
今回のC.C.の名言。本当にその通り。ルルーシュは同じだよと言いますが、そうか?と思わざるを得ません。ルルーシュは庶民の出であった母マリアンヌが、皇室内でのゴタゴタにより殺されたとばかり思っているようですが、結局のところ全然そんなことでは無かったので、そう知っていると余計に的外れな話です。これはまだアニメでは語られませんが、ルルーシュがイメージするようなマリアンヌは弱者ではなかったのです。
C.C.はどこまで知っていたのでしょうか。
「何もしない人生なんて、ただ生きているだけの命なんて、緩やかな死と同じだ」
こちらはルルーシュの名言。不死身の存在、C.C.には響く言葉のようです。C.C.の願いを考えると、仕方がないのかもしれませんね。
そして今回もう1つ印象的なのは、自由恋愛を楽しむシャーリーの姿。チートキャラ、皇子様や皇女様、貴族様がありふれるコードギアス内では貴重な等身大のキャラクターです。
対照的な描かれ方をしていたのは、アッシュフォード家の長女である生徒会長のミレイさん。彼女は常に明るく自由奔放なキャラクターとして描かれていますが、落ちぶれた名門貴族の長女として、政略結婚をさせられようとしています。ミレイさん本人も逆らうでもなく、仕方がないと受け入れているようですが、たまにシャーリーを羨ましそうな目で見ています。ルルーシュへの恋心を隠しながら、シャーリーのことも見守ってあげるという、優しい先輩なのです。
ルルーシュはコーネリアの罠にハマり、窮地に立たされます。コーネリアは戦略家で、今まで戦ったクロヴィスなどよりも圧倒的に強く、ルルーシュも甘く見ていたのでしょう。
どうすることも出来ない絶体絶命の中、なんとブリタニア軍とルルーシュの目の前にゼロが現れます。ゼロ本人であるルルーシュはナイトメアの中。ルルーシュも何が起きているのか分からないまま、「乗るしかない!」と偽ゼロ登場の混乱に便乗し、逃走に成功します。
偽ゼロの正体は、C.C.でした。
C .C.はこうなることを見越して、ルルーシュが出かけるときに引き留めたのでしょうか。C.C.に未来を予知する能力はありませんから、高慢にコーネリアに挑むルルーシュを見て、これまでの経験から危ないと予期し引き留めたのか、彼女の中にいる”別の誰か”がコーネリアには敵わないと予言したのかは定かではありません。
この話でところどころ C.C.が”別の誰か”と話している描写がありますが、この相手は精神だけの存在となったルルーシュの母マリアンヌです。
当然、ルルーシュのこともよく知っていますし、親衛隊隊長としてマリアンヌを慕っていたコーネリアのこともよく知っていることでしょう。
ルルーシュを助けたいという気持ちよりも、このままじゃマズイわよC.C.?いいの?と笑い声をあげるマリアンヌが想像出来てしまうのは、私だけでしょうか…。「分かっている。私を誰だと思っているんだ」と返答するC.C.も、少し苛立ちが見え隠れしているように思えました。
前回と同様に、睨みつけるルルーシュで終わる第7話。彼は今コーネリアに簡単に負けたことに腹を立てているのであって、誰かに虐げられたわけでも、差別を受けたわけでもありません。そんな簡単に腹を立てていて大丈夫でしょうか?ルルーシュの行動原理はナナリーなのでは?あまりブレた行動をしていると、今後足元を掬われかねません。怒れるルルーシュが今後どう行動していくか、気になりますね!
次回、コードギアス反逆のルルーシュ
第8話「黒の騎士団」に続きます!