コードギアス反逆のルルーシュ第17話「騎士」のあらすじと感想を書いていきたいと思います!
第17話 騎士のあらすじ
ルルーシュ(ゼロ)の率いる黒の騎士団は確実に力をつけていく。それはまさに、ブリタニア軍とまともに戦える軍隊として機能するほどに。そんな中、ルルーシュの悩みの種のひとつとして、指揮官クラスの人間の確保が急務だった。組織が大きくなればなるほど、ルルーシュがいくら優秀で戦略や知略に優れた思考を持っていたとしても、限界がある。そして、ブリタニアを突き刺す刃としてのナイトメア、「紅蓮」の整備士も、並の人物ではいけなかった。頭を悩ませるルルーシュに、一つのニュースが飛び込んでくる。旧日本軍で唯一ブリタニアに泥を塗ったと言われる人物、「奇跡の藤堂」と呼ばれる男、藤堂鏡志朗がブリタニア軍の捕虜とされた。彼の側近である四聖剣のメンバーが、黒の騎士団を頼ってきたのだ。これは良い機会だと、ルルーシュは奪還を試みる。かの男は過去、枢木スザクの武芸の師匠をしていた。そしてブリタニア軍人であるスザクは、過去の師匠である藤堂の死刑執行人として任命を受けていた。
第17話 騎士の感想
ついに来てしまった。スザクがランスロットに乗った瞬間から決まっていた展開でしょうが、ゼロ(ルルーシュ)を始めとした黒の騎士団、その他の人物に対してのランスロットのパイロットバレ。
身震いするほど素晴らしく、最悪なタイミングでの騎士(ナイトメアのパイロットはブリタニアではこう呼ぶようです)であることがバレ、別にスザクからしたら隠していたわけではないでしょうが…とにもかくにも、最悪な展開です。ルルーシュがおかしくなってしまうのも、分からなくありません。如何に運命に振り回されてきた彼でも、ここまで予想外で望まないことが起きるというのは信じ難いことでしょう。C.C.が最後にルルーシュを見ているシーン、彼の心が壊れてしまわないことを祈るばかりです。
まず、スザクの過去バレ(父親殺し)を受けて、考え込むルルーシュのカット。昔とあまりにも違いすぎるというスザクの性格ですが、幼少期はもっと自己中心的で、乱暴者でした。首相の息子というお坊ちゃんな家柄もあったからか解りませんが、(しかしそれを言ったらルルーシュは皇子だったわけだし)少なくとも幼き日のルルーシュの目に映ったスザクはそんな印象だったようです。しかし、根本的に優しく天然という部分は変わっていなかったので、そんな違和感も、しばらく過ごすうちに消えていたようですが。
ある意味スザクは、ルルーシュがしようとしている「父親殺し」を成し遂げた男なわけです。目的や手段は違うかもしれませんが、ルルーシュが追い求めいている結果を、間違った方法で手に入れてしまった人物として、スザクの心境がいかばかりだったかと気遣うルルーシュです。スザクには優しい。
そんな中、藤堂が捕虜とされたと藤堂の部下である四聖剣が黒の騎士団を頼って訪ねてきます。この部分はコードギアスのノベライズ版で深く書かれている話ではありますが、この頃にルルーシュは黒の騎士団が大きくなるにつれて、指揮官レベルの人員不足に悩んでいました。
ルルーシュが駒が2つ揃うと言った1つは、藤堂。
将軍と騎士の器を持つとギルフォードにも言わしめた実力を持つ藤堂さんです。
そしてもう1つは、ラクシャータ。
日本産ナイトメア「紅蓮」の生みの親であり、ランスロットを開発したロイドさんと張る科学者です。ナイトメア戦でエース級の働きをするカレンの乗る紅蓮は、他のナイトメアに比べてデリケートで、一般の整備に仕方では満足な性能が発揮できないようです。
そしてそんな紅蓮を全力で整備出来る者をルルーシュは探していました。これが、もう1つ駒です。
藤堂とラクシャータが黒の騎士団に入ってくれれば、百人力というわけです。
そしてルルーシュは貪欲にも、もう1枚のカードを取りに行く気でいました。
未だにアッシュフォード学園ではいじめられている様子のスザク。また体操服洗っててかわいそう…。そんなスザクを、ルルーシュはナナリーの騎士として側にいてくれるように頼もうと考えます。
もちろん今回はゼロとしてではなく、ルルーシュとして話す気でいますから、スザクに断られることは無いと踏んでいるようです。実際にはこの話をすることは叶いませんでしたが。
「一番はお兄様ですけど」というナナリー。その言葉をよく考えてルルーシュ!スザクがもし側にいても、ナナリーはお兄様にこそ側にいてほしいんだよ!と思うと胸が痛くなります。
「スザクは考えがかたいところはたまにイライラするが、ナナリーと一緒にいるところを見るのは好きだな」とルルーシュはノベライズ版で語っています。それだけルルーシュはスザクのことが好きでした。友人として、唯一の親友として信頼していましたし、彼の一番大切なナナリーを任せても良いと許しが出るのは、後にも先にも、スザクだけでしょう。
その気持ちが分かるだけに、分かってしまうだけに、仕方がない、運命の悪戯というのなら、あまりにも意地悪なその展開には、思わず「嘘だろ…」とルルーシュと同じように声をあげたくなるのです。
四聖剣と、助け出された藤堂さんに追い詰められたランスロットは、3段付きという剣術のような攻撃をされ、コクピットの上部を切り込まれ、内部が明らかになってしまいます。
そして明らかになった内部を見て、副総督であるユーフェミアは息を飲むようにして見守ることしか出来ず、ゼロであるルルーシュは驚愕しました。
ルルーシュの親友であり、ナナリーの騎士になってもらうはずの男であり、誰よりも優しいくせ毛の男、枢木スザクが乗っていたのですから…。
スザクがランスロットに乗ったときから、このような展開は決まっていたことです。分かっています。そしていつか、ゼロがルルーシュであるとスザクに気付かれる日が来るということも…。
しかしあまりにも辛すぎる。泣。
こんな中、唯一救いだったのは、今まで否定されっぱなしだったスザクが、ユーフェミアと藤堂さん(まあ敵になっちゃいましたが)、に認めてもらえたことでしょうか。
ユーフェミアは戦い切ったスザクを見て、彼を自分の騎士にすると宣言します。それは同情でもあり、ユーフェミアなりの救いでもあったのでしょう。あまりにも非道なブリタニアのスザクに対する扱いを目の前で見て、彼を守りたいと思ったでしょう。
心優しい若き皇女と、白き騎士。
そして運命の悪戯に翻弄されながらも、自分の望む世界を諦めるわけにはいかないルルーシュ。彼らからまだまだ目が離せませんね!
次回、コードギアス反逆のルルーシュ
「枢木スザクに 命じる」に続きます!