コードギアス反逆のルルーシュ第25話「ゼロ」のあらすじと感想を書いていきたいと思います!
第25話 ゼロのあらすじ
コーネリアとの戦闘を終え、ルルーシュはついにコーネリアを問い詰める。母の死の真相は果たして分かるのか。妹ユーフェミアをも謀った超常の力、ギアスにかけられたコーネリアが、ついにその口を開く…。そして、トウキョウ租界での最終決戦真っ只中の黒の騎士団。互角だったはずの戦いに、暗雲が立ち込める。副司令である扇要が何者かに撃たれた。ゼロであるルルーシュは、最愛の妹ナナリーが攫われたという知らせを受け、戦線を離脱する。神根島へ向かうゼロを追いかけたのは、スザクだけでは無かった。果たして黒の騎士団メンバーの日本開放の夢は叶うのか。ルルーシュとスザクの因縁に、決着はつくのか!?
第25話 ゼロの感想
1期最終話。25話「ゼロ」とはどういう意味だったのでしょうか。
ルルーシュのゼロという仮面のことか、ナナリーを攫われ戦線を離脱したゼロのお陰で、今までのブリタニア軍に対する反乱が無に帰していく黒の騎士団を指しているのか。それとも、スザクに正体がバレたルルーシュが、その行動が0になるということなのか…。色々解釈を考えさせられるタイトルですね。0というのは無でもありますが、終わりでもあり、始まりにもなり得るような。それこそ仮面の男ゼロの意味合いと被っているような気もしますが。
冒頭、コーネリアを問い詰めるルルーシュからスタート。さすが25話と行ったところでしょうか。終始素晴らしい作画で眼福です。(しかし、ギアスは作画の差が大きいですよね。私が何周もしたというのもありますが、アニメーターの名前まで特定できるほどの作画の差というのは、どうなんでしょうか…。キムタカ絵のルルーシュも天使で素晴らしいですが、ちばゆり様のスザクも大変美しくて大好きです。前髪がいやらしい。)
コーネリアの前に素顔を晒すルルーシュ。この後捕虜にする予定だったので、素顔を晒しても良いと思ったのでしょうか?即、殺すなんてつもりは無いと思うんですよね。姉妹の両方を手に掛ける覚悟など、この段階のルルーシュにだって無いと思います。というか、それが出来てしまったら最早ルルーシュではない。
そしてルルーシュの母「閃光のマリアンヌ」とは(それこそNARUTOの四代目火影「木の葉の黄色い閃光」のような)、閃光のような動きを指していったものではなく、閃光のようなひらめき(もちろん武勇もあったようですが)を指していわれた敬称の様です。
母マリアンヌは、ルルーシュやナナリーやコーネリアが憧れるような存在ではないことが明かされるのはR2も後半になってから。ここまでも、これからもルルーシュの大きな目的の1つです。
しかし、コーネリアは期待に反して、マリアンヌの死に対して何も知りませんでした。ルルーシュは動揺しますが、知らないものは仕方がありません。気を取り直してコーネリアを捕虜としてブリタニア政庁に攻め入ろうと思ったところで、思わぬ敵が現れます。
その名は「オレンジ」、いやジェレミア・ゴットバルト。純血派としてクロヴィス皇子が亡くなった後にエリア11をまとめ、枢木スザク強奪事件でゼロを見逃した罪過によりブリタニア軍内で居場所を無くしたままに、ナリタ連山での戦いでカレンに撃たれた男。ゼロにより翻弄された運命にピリオドを付けるため、ゼロに挑む。C.C.にナナリーが攫われたと進言を受けたルルーシュは、ジェレミアの相手などしてられないと躍起になるが、体を改造したジェレミアの特殊な機体、ジークフリートに苦戦を強いられる。
そしてアッシュフォード学園に仕掛けられていたゲフィオンディスターバーにより、未だに行動を止められているスザクを助けようと、生徒会メンバーのミレイ、シャーリー、リヴァルが黒の騎士団に近付く。危険な行為ではあったでしょうが、彼らもブリタニア人。ブリタニアという国が、黒の騎士団の司令部があるアッシュフォード学園にいつまでも攻撃しないなどといった理由は無いということ。そして学園を占拠している黒の騎士団は、ブリタニア人を憎んでいるということ。その2つの事実に自らの命を吹きさらして黙って死を待つほど大人しい彼らではありません。その場で唯一信頼出来る相手はスザクだと判断した上で、危険を承知の上で救出に向かいました。
勇気ある生徒会メンバー。そして皮肉にも、ルルーシュからのナナリーの無事を確認する電話のお陰でバレる、というオチつき。黒の騎士団の玉城は、大変短絡的な男のため、生徒会メンバーに銃を向けますが、流石に黙って撃たせるわけにはいきません。スザクは篭っていたランスロットから出てきて、止めに入ります。そして、日本人から裏切り者と罵られるスザクに、玉城が銃を向けたその時、アーサーが銃身に飛びかかり一瞬の隙を作りました。
アーサーはユーフェミアに助けられ、手当てを受け生徒会に居ついていた猫。ユーフェミアにはすぐ懐いたのに、なぜかいつも猫には片思いというスザクには顔を合わせるたびに噛みつく(ていうか居るだけで噛み付いてる)、という特殊な猫ちゃん。名前に反してメスとのこと。
アーサーとランスロットと聞くと、アーサー王の伝説が思い浮かびますが、アーサー王の妻は円卓の騎士ランスロットに寝取られたとかいう話もあるので、その恨みを噛みついて晴らしているのか?とか深々考えたこともあるのですが、嬉しそうに毎回噛みついているので、ただ単にアーサーなりの愛情表現のようです。そして今回、スザクを助けたという事実。良かったねスザク、片思いでは無いみたいだよ。
そしてそのタイミングで、戦艦アヴァロンの介入。ロイドさんとラクシャータさんの因縁の再会と、ナイトメアに乗ったセシルさん登場。カレンとの戦闘で失った腕やエナジーフィラーを交換し、万全の状態に回復。ロイドさんを殴ってランスロットを乗ってきたスザクですから、2人の協力に戸惑いますが、「あなたはゼロを!」という言葉を受け、スザクも2人の気持ちを察します。特派の2人はスザクのお母さんお父さん…というのは言い過ぎかもしれませんが、お姉ちゃんとお兄ちゃんのように暖かくて、大好きです。
そんな2人と生徒会メンバー、アーサーの協力もあってか、スザクは戦場に現れた時よりもいくらか気持ちが落ち着いたような顔をして戦場に戻っていきます。きりっとランスロットを見つめるアーサーが可愛い。
ナナリーが攫われた相手が向かっているのは神根島というC.C.の言葉を受け、トウキョウ租界を離れるルルーシュ。現場の指揮を突如藤堂さんに預け、そちらからの通信は全て切ると言い切るゼロに唖然とする藤堂さん。そりゃそうだ。最終決戦、他の用事や逃げ出すことなどあってはいけませんし、この状況で他があるのかというのがその場にいる全員の総意でしょう。
しかしルルーシュとってみては、何をおいても最優先するべき事項、ナナリー。ナナリーのために起した行動、ナナリーのための戦い。全てをナナリーのためにやってきたのですから、それを知っているC.C.やルルーシュ本人などからしてみたら、そうするのが当然のこと。ここらへん、ものすごい違和感を感じてしまいますが、そもそもルルーシュやC.C.にとって黒の騎士団や日本の解放というのは手段や過程でしかなく、求めている結果ではありません。ナナリーを幸せに過ごせる世界を作るためにやっているのに、そのナナリーに何かあったとして放っておくわけにいきません。そしてC.C.にしてみても、黒の騎士団や日本解放などそれこそどうでも良く、契約者であるルルーシュが生きていることが重要なので、ルルーシュの生きる目的が攫われたということを察知し、ルルーシュに伝えたのでした。
戦場では、コーネリアがスザクを呼び出し、ゼロが神根島に向かったことを伝えます。妹ユーフェミアが、姉である自分に逆らってでも自分の意志で決めた騎士であるスザクに…。スザクとルルーシュの関係は知らないので、正体がルルーシュだったと伝えることはありません。スザクは驚きます。ギアスの事実を知らないコーネリアが、ユーフェミアの奇行とも言える行動に全くの疑いが無いことに。ユーフェミアの汚名を濯ぐようにと言うコーネリアは、心優しいユーフェミアが、日本人虐殺などの蛮行を図るわけがないと自分の中で結論を出していたのです。スザクでさえ、瀕死のユーフェミアに確認してしまったものを。姉妹の絆が伺えますね。悲しい…。
ゼロが消えたことで、揺れる黒の騎士団。突然総司令であるゼロが消えたのですから、当然ですよね。しかも黒の騎士団は、ゼロの統率力やカリスマ性でやってきたのです。そのゼロが消えてしまったら、混乱と共にブリタニア軍相手に為せる術は消えてゆきます。
神根島に到着したルルーシュとC.C.は、以前も訪れた遺跡のようなところに差し掛かったところで謎のトラップにかかります。おそらく時間稼ぎといったそれは、2人の思考に干渉するもので、C.C.の不死として生きてきたさまざまな記憶をルルーシュに共有させました。何度もC.C.が死ぬ場面を見て、彼女の本質的な孤独に触れたルルーシュ。「お前が魔女なら、俺が魔王になれば良いだけだ」とキザなセリフを吐き捨て、C.C.は少し驚きつつも少し嬉しそうに見えます。そんな彼女は、今回の人生のお土産とばかりにその言葉を抱え、トウキョウ租界から追ってきたジェレミアと心中という形で倒します。
C.C.を見送ったルルーシュは単身でナナリー救出に向かいますが、そこで追いつかれてしまいます。彼を追ってきた、もはや最大の宿敵になった、枢木スザクに。
そしてゼロを追ってきたのはスザクだけではなく、彼の部下であるカレンも然りでした。
そしてついにゼロの仮面の下を暴くスザク。胸熱な展開です。驚き自分を見失うほど動揺するカレンに対し、スザクは驚きも、動揺もありませんでした。いつからかずっと疑っていたのでしょう。ゼロの正体は、ルルーシュではないかと。
ルルーシュが発した「全ては過去。終わったことだ」という言葉に、それまで冷静だったスザクも激怒します。ユーフェミアを過去といったルルーシュ。親友であったその男。親友だと思っていたその男。目の前のルルーシュがひたすら憎い。憎い憎い憎い憎い憎い!!!そんな感情に突き動かされ、銃を構えた手が震えるほどの怒りに染まります。最初からお前などいなければ良かった。そうすればユーフェミアがいなくなることはなかった。戦闘で多くの人が死ぬこともなかった。「お前は世界から弾き出されたんだ!ナナリーは俺が!」
ルルーシュも、ナナリーを救出するためにスザクに協力を(この後に及んで)申し出るなど、冷静なのか動揺しているのかもはや謎。しかしそんなルルーシュも、スザクの口からナナリーの名前が出たことで、理性を失います。ナナリーは、ルルーシュにとっての宝玉。そんなナナリーを、ルルーシュ以外がどうこうすることを語るなどあり得ない。許せない。そんなところでしょうか。
そうして撃ち合った銃声、どこかに攫われたナナリー、で25話は幕を閉じます。2人の決着は、どうなるのでしょうか。攫われたナナリーの行方は?そもそもゼロバレしたルルーシュの運命は?
コードギアス反逆のルルーシュ(1期)は、ここで幕を閉じます。続編は2期である「コードギアス反逆のルルーシュR2」となります。ルルーシュとスザクのこれから、ナナリーの行方、黒の騎士団はどうなったのか?など色々疑問が残るだけに、続編が楽しみですね!