コードギアス反逆のルルーシュ第20話「キュウシュウ戦役」のあらすじと感想を書いていきたいと思います!
第20話 キュウシュウ戦役のあらすじ
ルルーシュの持つ超常の力「ギアス」によって、捻じ曲げられてしまったスザクの信念。己の決めた生き方に反した行動を取ってしまったスザクは自分を責め、ユーフェミアの騎士を辞退する。心の無い道具や機械として生きるべきであった自分が、意志を持ってしまった。罪を背負った自分がただ生きたいが為に、命令に背いてしまった。記憶には無いにしろ。その事実を、スザクは許す頃が出来なかった。そしてそんな自分は生きていてはいけないと思うスザクに、ブリタニア軍から死地へ赴けという命令が下される。元枢木政権のメンバーだった澤崎敦がフクオカ基地を占拠し「日本」として独立を宣言。その現場に単騎で攻め入るというものだった。敵の根城でランスロットのエナジーフィラーが尽きる、それに悲痛な声をあげるのは、スザクの主君であったユーフェミアであった。
第20話 キュウシュウ戦役の感想
まさに神回と言って過言では無いでしょうか。
スザクとユーフェミアの心からの主従契約。
そしてスザクとルルーシュの共闘による最強モード。
見所は大きくこの2つだろうと思いますが、スザクとルルーシュが共闘するところなんか、コードギアスストーリーの中でも最も胸熱な展開と言っても過言ではないでしょう。「囚われのナナリー」回でもあった2人の共闘は、カレンの裸並のサービスシーンです。
そして、「2人揃ったら出来ないことなんてない」という変わらない思いは、これからの展開でスザクとゼロ(ルルーシュ)がいつかどういう形であれ手を組むという未来が想像出来ます。
冒頭、スザクがユーフェミアに騎士章を返還するシーン。
スザクは前回ルルーシュのギアス「生きろ!」によって犯した命令違反により、少しの間拘束・逮捕され釈放された後でした。いくら思い出そうとしても思い出せないその時の記憶は、スザクの意志が、超常の力によって捻じ曲げられたという事実を意味しています。
スザクは元々、父親殺しという辛く許せない過去から逃れるために、自分の心を捨てていました。振り下ろしてしまった刃で、自分をそれ以上傷つけないために心を閉ざし、何も考えず命令に従い死ねたら良いと思って生きていたのです。
しかしそんなスザクが、「生きる」という意志を持ってしまった。もちろんギアスの力によるもので、スザクにその自覚はないですが、残された通信記録が証明していました。
そして、それはスザクにはとても信じられなくて、許せないものだったようです。
死ぬために力を振るう機械であった自分が、生きたいという個人の意志のために力を使ってしまったこと。そんな資格は自分には無いこと。そして自分はそう思う時点で、何かが欠落している人間だということ。その全ての理由を持ってスザクは、ユーフェミアの騎士を辞退したのでした。
そしてシャーリーの、ルルーシュの正体に再度気付く描写。ギアスで忘れさせられた事実をシャーリーはどう受け止めるのでしょうか。
そして今回からフロートシステムを装備したランスロット。シュナイゼルの戦艦アヴァロンや、ゼロに奪われた機体ガヴェインなどに装備されていたものと同じです。フロートシステムはロイドさんが責任者の特派が開発したものですから、ランスロットに装備されるのは当たり前っちゃ、当たり前ですね。
単騎で突っ込めと言うめちゃくちゃな命令に静かに従うスザクは、この時点で作戦が成功しようが失敗しようが、現地で戦死するつもりだったようです。
騎士となり少佐となったスザクは実はセシルさんよりも立場的には上司で、ロイドさんと同等の立場になっています。今でと違いない感じで接しているのは、特派故の雰囲気がそうさせるのでしょう。
そしてニーナ念願の、ユーフェミアとの邂逅。余りにも強引で大丈夫か?という感じですが、ユーフェミア的にはOKだったようなので、まあOKなのでしょう。
正反対に見えますが、「自分のことが好きではない」という点で共通点がある2人です。
ニーナの中でユーフェミアは女神様で、そんなユーフェミアが自分のことを好きではないと言うのは、ニーナは許せないことでした。そしてその気持ちを伝えたことで、ユーフェミアは何かを悟ります。
「自分のことを好きな人がいる」「肯定してくれる人がいる」という事実が、自分の自信につながること、生きる希望になることを知ります。それはあまりに簡単で、単純なことのようですが、自分を嫌う人たちが思いつくことではなかったのかもしれません。
シュナイゼル指揮の作戦により、単騎で澤崎敦が占拠するフクオカ基地へ突っ込んでいったスザクは、フロートユニットのエナジー消費はもとより、敵の根城へ飛び込んでいることによる消費も大きかったのでしょう。
スザクの元へユーフェミアからの通信が届き、「私を好きになりなさい!その代わり、私があなたを大好きになります!」「だから自分を嫌わないで!」とものすごい告白(そういうつもりはないでしょうが)を受けるスザク。この時点でスザクはもう、生きて帰ることは出来ないことを覚悟していました。
ニーナとの話を経て、他者が自分を肯定してくれることが如何に影響を与えるかということを分かっちゃったユーフェミアは、スザクに対して自分がそういう存在になろうと、ありったけの気持ちでその言葉を伝えました。
感謝を述べながらも、スザクは死を覚悟し、自分がお世話になった人たちに伝言を伝えてほしいと言います。ユーフェミアが「死なないで!生きていて!」と言ったとき、スザクの瞳にはルルーシュがかけた「生きろ」ギアスの反応がありますが、ちと遅いような?
しかし窮地のスザクの背後から、ゼロに奪われた新型ナイトメア、ガヴェインが現れました。
スザクはそのナイトメアを見て、中にいるのはゼロだと悟ります。そしてゼロはランスロットにエナジーフィラーを差し出し、共に澤崎敦を倒そうと持ちかけます。
そんなゼロを受け入れたわけではないでしょうが、何かに吹っ切れたスザクはエナジーフィラーを受け取り、「自分が先に叩かせてもらう」と命令ではない明確な意志を見せ、ゼロと共に澤崎敦を倒したのでした。
この際にルルーシュとスザクが共闘していることを知るユーフェミアは、新たな光明を見つけたように微笑み、嬉しそうにしています。ゼロとして、しかも一時的なことではありますがスザクと共闘することになったルルーシュも嬉しそうです。そしてなんだかC.C.も少し嬉しそう。
ルルーシュはガヴェインの機体性能にだいぶ頼っているように思いますが(実際めちゃくちゃ頼っている)、まあそれでもあの瞬間にランスロットと共闘する形で澤崎敦を倒したこと、黒の騎士団が戦いに参加したという事実。ルルーシュのスザクを助けたいという気持ちがなかったわけではなかったでしょうが、それだけで済まないルルーシュです。
そして再び、ユーフェミアの元に戻ってきたスザク。
冒頭で返還した騎士証を手に、かりそめではない確かな絆を持って、改めてスザクはユーフェミアを騎士になりました。
なんて幸せな光景でしょう。
まだまだ未熟な2人ではありますが、これから2人がどういった道を進むのか楽しみですね。ルルーシュのことを考えると、この2人があまりハッスルするのも、考えものなのですが。
次回、コードギアス反逆のルルーシュ
「学園祭宣言!」に続きます!